2014年08月03日

豊橋に日本一の図書館をつくろうプロジェクト(2)

昨日は「豊橋に日本一の図書館をつくろうプロジェクト」主催の
千代田区立千代田図書館 初代 企画・システムプロデューサーの
満尾哲広氏の講演会を聞きに「ほの国百貨店」に行きました。

東京都千代田区は夜間人口5万人くらいに対して、昼間人口が
85万人以上と言う地域の特徴があり、この為に単に千代田区の
住人だけではなく、ビジネスマンが多い区外から来る人々にサービス
する為の形態を追求した。その結果、日本で最初に午後10時まで
開館していたり、WiFi回線が開放されている等の特徴を持つ事に
なった。

また、千代田区には世界最大級の古書店街である神保町や、
多数の大学、文化施設等が存在する等の特徴があり、
「千代田区立図書館宣言」では、それらの施設との連携を
うたっている。

開設された2007年当時は図書館の運営は直営が当たり前で、
指定管理者制度の導入だけでも批判されたが、更に上記の様な
当時としては異例ずくめの図書館となった理由の一つに、
住民票を持たない(選挙権が無い)昼間区民に対しても
サービスを行う事に、区長が寛容な態度を取っていた事が
挙げられる。何よりも、企画の募集要項のタイトルが
「日本一の図書館を作る」だったそうだ。

結果として、サービスの構築、企画、広報、コンシェルジュと
コストが掛かったものの、それ以上の成果を得る事ができ、
Library of the Year 2008を受賞する事となった。

講演の中での一貫したテーマは、「地域に合った図書館」で、
千代田図書館の例は、千代田区の事情に適合した物で、
他の地域では全く通用しないだろうとの事。それから、
まずリーダーが率先して新しい事を始めないと、図書館で
働く個々人は自主規制して従来の枠組みの中でしか
動かないので、リーダーの育成と、長期に渡る運用計画は
必要と言う事でした。

講演の中で豊橋市の昼間人口比率や田原市図書館の
運営についても的確に触れていたので、感心しました。

豊橋市の特徴に合った図書館とは、一体どの様な物に
なるのでしょうか…。


余談。講演会の帰りに百貨店の中のギャラリーを見たら、
村上隆や奈良美智のシルクスクリーンが展示されていた…。
価格を見ながら、奈良美智「ふっふっふ、村上さん。あなたの
戦闘力は324,000。戦闘力2,160,000の、この私に勝てるかしら?」
等と、勝手にバトル物を妄想してました。


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Posted by ttakeo at 22:22│Comments(0)文化
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