2019年12月17日

境松遺跡現場説明会

12月15日に牟呂町の境松遺跡発掘の説明会に行ってきました。ここはかつて海辺の高台になっていて、弥生時代の環濠集落から中世の港まで様々な痕跡が見つかっているのだそうです。

弥生時代の環濠集落は古墳時代の前、日本国内に争いが続いていた時代に周囲からの攻撃に備えて集落の周りに濠を巡らせた物です。中国では三国志の時代、ヨーロッパではキリスト教がローマ帝国に広まりつつあった位の時代です。

境松遺跡現場説明会
《遺跡》左下から右上に細長く伸びているのが弥生時代の内濠の跡。濠と竪穴式住居の跡が重なっている。手前に並んでいる大きな穴は中世の港の施設の跡と考えられている。

境松遺跡現場説明会
《竪穴式住居》土壁を巡らし、その中に四本の柱を立てて梁を渡し、屋根を張った。中には調理と明りとりの為に炉がある。

境松遺跡現場説明会
境松遺跡現場説明会
《弥生式土器》珍しく割れていない状態で出土した土器。底に穴が空けられており、儀礼的な目的に使用されたのではないかとの事。

境松遺跡現場説明会
境松遺跡現場説明会
《様々な出土物》縄文式土器の破片から近世の焼き物まで様々な物が出土している。色々と質問したら説明の人がノリノリで縄文式土器の裏側まで見せてくれました。

境松遺跡現場説明会
《出土時の状況》

遺跡の中で廃棄されたと思われる竪穴式住居では炉が壊され、代わりに須恵器が埋められていて、その地を去る時のカマドの神に対する儀礼だったのではないかと言う話が印象的でした。

自分が以前住んでいた家は、引っ越した後に江戸期の遺構が見つかった事がありました。あなたの足元にも過去の歴史が詰まっているかも知れませんよ?


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Posted by ttakeo at 10:00│Comments(0)文化イベント風景
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